ママにゃーのブログ

一型糖尿病の主婦の日記

18 吸入型インスリン薬・治験中止の理由は…?

こんにちは、一型糖尿病の主婦、ママにゃーです。

以前、『12 治験参加のススメ』という記事
にも書いたのですが、今から10年ほど前、
『ヒトインスリン粉末吸入薬』の治験に
参加させて頂きました。
それは注射薬ではなく、喘息のお薬や、
一部のインフルエンザ特効薬のように、
吸い込んで使うインスリンの治験でした。
当時の私は、外食の際、食前注射をする時に、
毎回お手洗いへ行かなくてはいけない事に
ストレスを感じておりました。
そんなワタクシにとって、吸入インスリン
福音でありました。

幸い今は、人はそれほど他人を気にしてはいないことも理解して、
ささっとテーブルの陰で、平気で注射できるようになりましたが。

しかし、その約1年間の治験期間終了後に知らされたのは、
インスリン吸入薬の、開発中止でした。

残念!
担当の先生のご厚意と、あんなに丁寧な製薬会社の調査と、
担当コーディネーターさんの丁重な対応の
結果が、
無かったことになってしまうなんて、
残念過ぎる…

もしやこれは、何か陰謀的な???
注射薬を販売している製薬会社の、
利権を守るための陰謀では?!
それとも、扱いの簡便な吸入薬が
悪用されることを憂慮した
保安機関の干渉が?!

などと、その後 数年の時間をかけて、私の頭の中には、
徐々に経済ミステリー小説のような筋書きが
作り上げられておりました。

ところが!
前回の『患者会』でこの積年の疑問を、問いかける事の出来る
格好のお相手と出会えたのです!
それは患者会の立食パーティーで、スピーチに立った
インスリン製薬メーカーの社員さんでした。
…そのカナダ人の男性が、通訳さんを伴って、いらしていたのです!

ワタクシの理解が正しかったならば、
その社員さんは、
『我が社は、いずれ糖尿病を根絶する薬を作ります!!』
といったスピーチを、なさっていたようでした。
何というか…IPS細胞的な?
そんな感じの、大層難しいお話をなさっておりました。

患者会に集まった皆さんも、若干ふわっとした反応で、
『すごい話ですね!えっと、今のはつまり…?』
みたいに、お互いの理解を確認しあっていらっしゃる様子でした。

ワタクシと言えば、スピーチの理解度は
約2割、
話の内容よりむしろ、大和撫子の雰囲気を身にまとった、
女優の木村多江さん似の通訳さんに、目を奪われておりました。

その後しばらく、そのお二人を垣間見ておりましたところ、
次々に質問をする患者さん方や、ドクターの皆さま達と、楽し気に
歓談なさっていらっしゃいました。

心に『質問…してみたい!』という思いをふつふつとたぎらせながら、
きっかけを窺っていたところ、
以前の患者会で、糖尿病患者が血糖コントロールの方法を
学ぶキャンプに、アメリカで参加した体験をシェアしてくれた
顔見知りの患者さんが目に入りました!

『さっきのスピーチの意味、分かりましたか?』と話しかけると、
『質問してみたいですか?』という親切なお言葉を頂戴できました!
そして2人で、木村多江さん似の通訳さんに、駆け寄ってお伺いしました。

デンマークの製薬会社のカナダ人社員さんのお答えは
『他社が、アメリカでインスリンの吸入薬を売り出したが、
誰も欲しがらなかった。』との事でした。

えぇ~!???信じられない!と言う私に、
『吸入薬は、同じ効果を得るために、注射薬の何倍もの量が
必要となるので、とても薬価が高くなる』
と分かりやすく、ご説明下さいました。

なるほど!経済的な理由だったのか!
と長年の疑問は氷解し、
ストンと納得することができました。
そっか、お高くなっちゃうのか…


ママにゃー、世界を動かしているのは、陰謀じゃない。
お金。お金なんだね…

17 南先生の、講演。

こんにちは、一型糖尿病の主婦、ママにゃーです。

先日、通院中の病院で開催された
患者会
に再び行って参りました。
毎回新しい発見と、学びのある会なのですが、
直前になると…何故かどうしても億劫です。

講師の先生方のお話は面白いけれど、
その後、お互い知らない患者同士のグループトークがあり、
最後に立食パーティーもあり、夜暗くなってからの帰宅も、
何だか気が重いです。
いつも、日の高い日中、お家の周辺の狭い範囲でしか
移動していないので、不安?なのかもです。

それでも、前回の患者会で、糖尿病合併症と更年期について、
アドバイスをくださったお姉さんに、
一言お礼を言いたい!
と、雨の中トボトボ出掛けて参りました。

そして、出会ってしまいました。

わたし糖尿病なの

わたし糖尿病なの

平成29年 Best Doctors賞受賞のスーパードクター
南 昌江 先生 です。

まず、お医者さんになるって言うだけで、
とりあえず、めっちゃスゴイですよね。
我が子の受験を振り返って考えると、理系の進学ってだけで、
まず無理~、と思っておりました。

そんな理系の中のトップを争う難易度である医学部に進学し、
医師国家試験に合格し、
診察においては、普通の人とのコミュニケーション能力が、
研究においては、世界レベルの交流が求められ、
若い研修医時代は、夜勤をこなす体力も求められる…
どうかんがえても、スーパーウーマンではないですか。

…なのでホントはご近所の小児科のおじいちゃん先生も、
尊敬すべき方、スーパーマンなのですよね。蛇足ながら。

そう、そんなお医者さんたちの中で
ベストドクターズ賞を受賞する先生ってどんな人?
って思うじゃないですか。

南先生は、衝撃的に講演の面白い、物腰爽やかなスポーツウーマン、
開業された病院はスタイリッシュで、しかも笑顔のかわいい、
一型糖尿病患者
で、いらっしゃいました。

ドクターで、患者!
何という最強のコラボレーションでしょうか!
…人間技、でしょうか?

なので、南先生の仰ることは、一つ一つ説得力がある!
と感じられるのです。
ご自分が症状を感じられ、他人事では無い対策を、
綿密に検証してこられた事が、たやすく想像できるからです。

講演の中でも、分かりやすく症例説明してくださいました。
例えば、
就寝前の血糖値が高い患者さんに、
通常就寝前に一度注射する、持効型インスリンを、
昼と夜の2回に分けて注射するように指導したところ
とてもコントロールが良くなった、
多分この患者さんの場合は、
持効型のインスリンの効果時間が、短めなのかもしれない、
と分析していらっしゃいました。
⇒早速この方法、私も取り入れております!
ホントに、ここしばらく、コントロールが良い感じ⤴
に、なっております!

南先生ご自身は、患者歴40年超で、全く合併症がなく、
ホノルルマラソン16年連続完走、
料理も大好きで、料理本も出版。

アイデアいっぱい 糖尿病ごはん

アイデアいっぱい 糖尿病ごはん

凄すぎて、圧倒されて、
自分を顧みては、恥じ入るばかりだけれど、
でも、確かに共通するものがある…
南先生には、心を開いて帰依したくなる、
縁起の良さ、がある…!
と、ひしひし感じて、帰って参りました。

はい、立食パーティーで、握手して頂いてしまいました。
お手は柔らかく、とても暖かかったです。

わたし糖尿病なの あらたなる旅立ち

わたし糖尿病なの あらたなる旅立ち

ママにゃー、やっぱり患者会、行って良かったね ♪
心を閉じてしまいたい時もあるけど、嫌々でも
時々は開いて行こう!

16 糖尿病と合併症(?)④

こんにちは、一型糖尿病の主婦、ママにゃーです。
糖尿病と合併症(?)の④です。
やはりこれは合併症ではなく、単に更年期についてのお話なのかな?
と逡巡して、三か月が経ちました。
月一ブログ更新が目標だったのに…クスン。

目標はさて置き、まず更年期とは何か、
最近読んだ漫画に分かりやすく書かれていました。

コウノドリ(26) (モーニング KC)

コウノドリ(26) (モーニング KC)

産婦人科の漫画、『コウノドリ』26巻です。
綾野剛主演、TBSでドラマ化もされましたよね。
そのTRACK75(75話)の題名が『骨粗しょう症』です。
骨の健康と女性ホルモンの働きには大きな関係があるのです!

世間的に、出産・その後の女性の生活・体調の変化について、
あまりリアルな苦労話を描いても売れないからでしょうか、
更年期の具体的なイメージは、浸透してない気がします。

『シミしわ対策・脂肪を減らすには・髪のボリュームアップ
・関節の痛み・目のかすみ・軽い尿漏れ』などを、解決できるかも?
という売り文句のサプリなどのCMが多いから
まぁ、なんとなく、おばさんになると大変なのかな?
でも普通のおばさんは、あんまり自分磨きとか頑張ってなさそうだし、
美魔女以外はそんなものなのかな、って
印象ですよね。
全ては『自己責任・因果応報』的な。

ザクっと説明すると、更年期とは女性ホルモンの分泌が減少して
色々不快な症状が現れる、時期の事なのですが

不快な症状として
・イライラする
・くよくよする
・不眠
⇒それは、メンタルの問題??で、あったり

・疲れやすい
・手足が冷える
・肩こり、腰痛、手足の痛み
⇒それ、体鍛えてないから?で、あったり

最後に有名な
・顔がほてる
・汗をかく
⇒それそれ、聞いたことある!みたいな症状が現れる事で、
更年期を自己採点できるわけです。

正規に診断してもらうには、血液検査で
女性ホルモン値をチェックして頂く事になります。

その中で、私が悩んでいるのは、手足の痛み、
⇒手に握りにくい指がある、(ばね指)
なのですが、はてさてこの三か月
女性ホルモン補充療法を受けて、
Qこの症状は改善されたのでしょうか?!

A答えは、微妙に改善されたけれど、
やはり女性ホルモンだけでは間に合わなかった、でした。

やむなくステロイド注射を、受けに入って参りました。

う~ん、簡単ではない!!
やはり『ばね指』は、単に更年期の症状ではなく、
主として糖尿病の合併症という事なんだと思います。

とは言え、改善は微妙であったけれど、
本来なら、もっと悪化する途上にあったのかま知れせん。
それを若干なりとも、上向かせてくれた女性ホルモンの効果、
処方して下さった先生には感謝です。

そして、ここで考えさせられたのは
医療行政の問題でもありました。
この問題については、またよく考えて、
自分なりに整理したいと思老います。

とりあえず更年期についておススメの名著

『専門医が教える!薬剤師が実践する!
女性ホルモンメンテナンス』

Amazonで現在、在庫あと一冊です!
ご興味ある方は、お早めにどうぞ。

15 糖尿病と合併症(?)③

こんにちは、一型糖尿病の主婦、ママにゃーです。
糖尿病と合併症(?)の③です。

前回まで連続2回、糖尿病の『合併症』のばね指について、
うっすらとした文章を書いて参りました。

今までばね指は、糖尿病の合併症、だと信じてきておりました。
主治医に初めて『左手中指を曲げると、そのままになって戻りません』
と相談したのが、2009年ごろ。
既に10年の月日が流れております。

主治医に紹介された、なぜかセレブなお医者様に
ステロイド注射』をして頂いたり、
手術をして頂いたり、
そのセレブさについていけず、
地元の総合病院でお願いしてみたら、思いもかけず
20分の1の値段で似たような『ステロイド注射』をして頂けたり、
でもやっぱり手術は名医にお願いしたい、
と無理してセレブに戻ったり…
紆余曲折がありました。

その間、主治医から『この合併症は、糖尿病患者に典型的な云々』
といった説明は、そういえば受けていないんです。

10年前アラフォーだったワタクシ、当時から
更年期だったのだろうか…
今、この『ばね指』の由来を考えております。

今となってはどうでもよいのですが、
ひょっとすると、ほぼ年1回のステロイド注射、
そして手術は『対処療法』だったのかもしれないな、
と思うようになりました。

セレブなお医者様に、
『この先、どんな風な治療になるのでしょうか?』
と伺った時、
『それは、糖尿病の管理がうまくできるかによります』
と、こちらのやる気次第、みたいにかわされた記憶があるのです。

10本の指が徐々に動きが悪くなって、
ステロイド注射も頻回になり、
手術をやり続けて、その先はどうなるのかなぁ、
寿命が尽きるまでの間、この手は動いてくれるのかなぁ、
などと、暗く考え始めたりしてしまったりしておりました。

いやいやいやいや、
先週、やっとばね指と糖尿病と更年期障害を、
婦人科的アプローチでみて下さるお医者様に会ってまいりました。

情報は、本当に大切ですね。
ビックリいたしました。
ワタクシ、更年期の事を
『生理あがった、という状況の事でしょ』
と理解していたのです。

女性ホルモンの働きも、妊娠出産だけに必要なものと思っておりました。

女性ホルモン補充療法、と聞いたら、
それは美容整形的なもの?と誤解し
失礼ながら、女性版の『バイアグラ的なもの』?
と曲解していたのです。

病院で頂いた

更年期応援ガイドブック by久光製薬株式会社

によれば、女性ホルモンの働きは
骨のカルシウム流出を防ぎ、(骨粗鬆症の予防)
血管・血液・皮膚の健康を保ち、
脳の記憶力や認知力の保持に役立つ

と書いてあるではないですか!!

記憶力…めっちゃ悩んでました!
人の名前が出てこない、
固有名詞だけでなく普通名詞も出てこない、
あった事は全てメモして、
あとは常にグーグル検索、

そんな日々は、
加齢による記憶力の衰えと、
糖尿病の低血糖による脳のダメージの結果もたらされたもの、
と思い込んでおりました。

ばね指だけじゃなくて、記憶力の減退も、
ひょっとすると更年期の一環であったりするのでしょうか…

ママにゃー、びっくりだね。
でも落ち着いて、これからの治療を記録して行こう?
忘れてしまわないように…

14 糖尿病と合併症(?)②

こんにちは、一型糖尿病の主婦、ママにゃーです。

合併症の②です。
もっと早く書くつもりでした。
前回の続き、糖尿病の合併症の一つ、ばね指と更年期の関係と
その治療について、自分でも、とても気になっておりました。

でも、まだ患者会で噂に聞いた病院に電話するところまで、
しか進んでおりません…。
やっと電話したのも、つい先ほどなのです。

もし電話してみて、『は?ばね指?何ですかソレ?』とか、
『糖尿病は別のお医者さんに掛かってるの?それじゃ診れません』とか
言われたら、嫌だなぁ…と、つい先延ばしにしておりました。

でも、先ほど思い切って電話した、
電話の向こうの看護婦さん、とても理解があって、感じ良かった…
打てば響く感じの、親切な方でした。
多分、良い病院だと思います。
電話してみて良かったです。

良い病院は、看護婦さんが元気で、人に笑顔がありますよね。
ダメな病院は色々ありますが、受付の担当者が良く変わるなぁ、と思います。

良い病院は、大切に、地域のみんなで、
患者のみんなで支えていきたいですよね!

日程調整して、お天気と体調の良い日に、行ってまいります。
また結果を報告いたします。

ママにゃー、今日はここで終わる?
ちょっと今回文章短い、内容薄いですよね?

ではもう少し、糖尿病と、インフルエンザについて。
ワタクシは、すぐ風邪をひいてしまいます。
なので、なるべくインフルエンザの予防接種をするようにしています。
でも今年、それが凶と出ました。

 週明けの月曜日、振替休日でした。
ちょっと熱っぽいかなぁ?という感じ。
 火曜日、午後アルバイト。
晩御飯はファーストフードで済ませてしまいました。
 水曜日、いつもの通院(糖尿病の)
病院で検温するも平熱。
 木曜日、アルバイトの定例会議。
休みたかったけれど、このアルバイトは3月、
年度末に整理整頓して辞める予定です。
なので、円満退職の為、無理して出席。
 金曜日、近くの内科で『インフルエンザA』判定。
一度飲めば効く、という『ゾフルーザ』を頂いて
昼前に服薬。

その後38.7°⇒39.4°と体温上昇。
『ゾフルーザ・効かない』で検索などしてみる。

その後、ゾフルーザと一緒に頂いた解熱剤など飲んで、
徐々に快方へ。

平常に戻った今、思うのは、火曜か水曜には、
もうインフルエンザに、罹っていたのかもしれません。
というのは、予防接種をすると、
『罹っても軽く済む』ために、水曜に検温するも平熱、
という状況だったのではないかと。

無理した木曜日で体内のウイルスは爆発的に増えていて、
金曜日に抗ウイルス薬を飲むのでは、間に合わなかった。
のでは無いかな?と思いました。

なので、風邪をひきやすい糖尿病仲間の皆さま、
予防接種を過信せず、体調不良を感じたら、
無理せず休みましょう。
もし、休めたら。
なんとなく悔しいですけれど。

発症して25年経つワタクシでも、
今も子どもの頃の『頑張り屋さんの私』のイメージを手放せないでいます。
発症後間もない患者さんが、もしいらしたら、
きっと尚更、自分が病気で頑張れない状況に違和感を感じ、
休むことに悔しさを感じられるのでは、無いでしょうか?

でも、戦略的に休んでください。
賢く健康を維持してください。
ホントに、これからが長いのですよね。

ママにゃーって、格好つけて頑張って、無理して
結果、周りに迷惑かけるパターン多いよね?
なかなか人って、変われないね…

13 糖尿病と合併症(?)

こんにちは、一型糖尿病の主婦、ママにゃーです。

『糖尿病と合併症』
重い、重すぎる話題です!
でも避けては通れない。

と言うより、それを何とか避けて通るために、
患者は日々血糖を測定し、
注射量・運動量・食事量のバランスを取ろうと
四苦八苦しているわけでございます。

ワタクシが初めて、自分の身体に違和感を覚えたのは、
背中の痛みでした。
静電気が走るような痛みが、突然ピリッと走るのです。

第一子出産後、クールでクレバーな女医さんの下を離れて、
担当医がお若い女医さんに代わりました。
ワタクシより年下という事で、女医さんには遠慮もあったのでしょうか。
受診中、生活指導に話が及ぶことはほぼなく、
血液検査の結果を聞いて、インシュリンの処方を受け、
次回通院日を決めるだけに、通院しておりました。

血液検査データも毎回変わり映え無く、思わしくなく、
暫くした頃、『静電気っぽい痛み』が気になり始めました。
何だろう、このハッキリとした、瞬間に消える痛みは?

これが、有名な3つの合併症の一つだろうか?
眼底出血・腎不全に続く『神経障害』だろうか?

次回通院で、お若い女医さんに
『最近、静電気みたいな痛みが走る時があって、神経障害でしょうか?』
と怖々質問しました。

先生は、『そうですね、痛み止めではないけれど、お薬出しておきますね。』
と仰って、次回の予約を取られた、と記憶しております。

いやいやいやいや、ちょっと待ってください、何か検査なり
無いですか??と私が思ったかどうか、
先生も何か助言のようなものがあったのかどうか、
記録に取っておかなかったので、正確ではないのですが。

出された薬は、捨てました。

捨てるなら、断ってね?
税金の無駄遣いだよ、ママにゃー?

患者というものは、色々不安を抱え、
担当医との短い会話の中で、
話を盛ってみたり、過少申告してみたり、
色々してしまうのですよね。

怒ってほしかったり、指導してほしかったり、
フォローしてほしかったり、色々ワガママだったりします。

付き合いきれない、と感じる医療関係者の方がいらしても
ご無理はないと思います。

ただ、もしできるなら、患者は病気の素人なので、
患者が『新しい症状を報告した』際は、定型的な流れとして、
一応受け止めて、少し検討して頂けたら有難いな、と思ったりします。

そうして頂ける事で、患者自身も、その症状を受け止める事が
できるような気がします。

また逆に、この時の学びとしては、患者は自分の不安を、
分かりやすく担当医に伝えた方が良い、という事です。
自分の体感している症状を、リアルに体感できるのは、
自分だけだという事を忘れてはダメですね。

それ以降、保険証と、診察カード、血糖測定ノート、予約表と一緒に
小さなノートなどを用意して、
インシュリン以外の、注射針や殺菌用のアルコール綿など
必要物品の自宅在庫をメモし、
前回の診察から、今回までに感じた体の不調や疑問をメモして、
ノートを見ながらお伝えするようになりました。
このメモは、その後は役立つデータにもなります。

それが、私の初めての合併症体験です。

その後、若い女医さんには、担当医の変更をお願いいたしました。
すぐ、受け入れられて、ビックリしました。

なので、私の担当医遍歴は、小児糖尿病担当の火の玉先生、
妊婦担当のcool&clever先生に続いて、
若い女医先生を飛ばして)
ワタクシが初めて入院した時に、研修医でいらした先生、
今も担当医でいて下さる先生、にたどり着くことができました。

さて、これで終わらないのが合併症の怖い所です。
次の合併症体験は…
今、私は『ばね指』という合併症に苦しんでいます。

指が握れない、もしくは逆に握ってしまうと開けなくなったりもします。
それが『ばね指』ですが、手を使い過ぎて、
腱鞘炎をこじらせてなったりもします。
また糖尿病患者さんや、閉経後の女性にも比較的多く見られる、
などとネットにもあります。

寒くなると、ただでさえ手がかじかむ上に、ばね指。
色々と生活に差しさわりが出ます。

しかし整形外科に行って、指にステロイド注射をしていただくと、
劇的によくなります。
ところが、そのステロイド注射をし過ぎると、最悪の場合、
手の中の腱が切れて、手が使えなくなる場合があるそうです。
なので、ステロイド注射を何度しても、繰り返しばね指となるのであれば、
最終的には手術をすることになります。

現在私は、『何度ステロイド注射をしてもばね指になり、
手術をする』、という行程を二度繰り返したところです。
体感的に、そろそろ三度目の手術かな、と感じて、
もうグーッと落ち込んでおりました。

注射も頻回になると、整形の先生も不安がっているのが伝わってきて、
嫌なものです。
積み木のゲーム、ジェンガみたいな感じです。
『自分が注射した時に、この人の指の腱が切れて、
万が一、医療事故とか言われたらいやだ!』
とは、仰いませんが。


『手が使えないなんて、自分も人生終盤だね…』
なんて暗く考えていた時、
患者会で出会った、同じ糖尿病のお姉さんから、
『それ、更年期と関係あるんじゃない?』とご指摘頂きました。
『更年期????』

新しい視点!
新しすぎて、全くワタクシの頭にありませんでしたが、
確かにつじつまは合うのです。
ばね指の説明で『閉経後の女性にも多い』とあったし、
このグーッとした落ち込み?は、ワタクシのもともとの性格というより、
更年期症状の一つだったりするのかしら?

早速小さなノートに書き込んで、次回、先生に相談してみよう!

ママにゃー、でも基本はすべて
食事と注射量、運動量のバランスだよ?
更年期のせいだ、って期待し過ぎないでね!

12 治験参加のススメ

こんにちは、一型糖尿病の主婦、ママにゃーです。

さて、『治験参加のススメ』です。
ご存知の方も多いとは思いますが、
治験とは、>>
新しい医薬品を患者さんに使っていただくためには、
厚生労働省により、その薬の効果と、
好ましくない副作用などが確認されている必要があります。
そのために新しい薬の候補を患者さんに使っていただき、
『効果』と『副作用』などを
確認する試験の事を 『治験』 といいます。<<(治験実施計画書より)

誤解を恐れずに平たく言うと、新薬・人体実験ボランティア(一部ご褒美あり)です。

最近色々な議論のある『薬価』ではありますが、治験に参加してみると、
なぜ薬の値段が高くなるのか、少し理解できることもあります。

☆『新しい薬ができるまで』
多分、以下が、新薬誕生までの一般的な流れだと思います。

基礎研究

非臨床試験

治験①⇒治験②⇒治験③(ここのいずれかに参加です!)

国へ申請

薬の誕生

製造販売後臨床試験、以上。


丁寧!とにかく丁寧です。理系の人の仕事は、一味違うなぁ!と感心するばかりです。

幸せな事に、私は今まで、数回治験に参加させてもらった経験があります。
今回はその中でも、一番記憶に残っている
『ヒトインスリン粉末吸入剤』の治験参加経験について、シェアさせて下さい。

当時私は、二人目の子どもの育休中で、その年の12月に職場復帰を考えておりました。
そして職場復帰の1年前に、引っ越しを決めておりました。

以前は職場の直近に住んでいたので、ちょっと職場と距離を取りたかった、
という気持ちが大きかったです。
この選択が、その後の退職への道筋を作ったのでしょうか…。

それはさて置き、当時は真剣に復帰に向けて、娘の保育園もあちこち吟味し、
私立のアットホームな保育園を選びました。

長男は小学校3年生、新しい学校で夏休みを迎え、
生活全般に徐々に慣れた頃でした。

そんな嵐の前の静けさの中、定期診察の中で、
『治験やってみませんか?』とお声がかかったのです。

職場復帰後の、目の回るような待ったなしの日々を、
私はまだ予想できませんでした。

治験の期間中、診察・薬にかかるお金は免除され、交通費も頂ける、
というご褒美に目がくらみ、
また『治験ってなんだろう??』という好奇心に駆られ、
治験に参加することを決めました。

産休中はお給料が出るけれど、育休中は無給でした。
就職後初めて、自分のお小遣いが無い辛さを、痛感していたタイミングでした。

『はい!治験参加します!』とお返事すると、
次の診察で、治験コーディネーターさんに紹介されました。

治験コーディネーターさんとは、私の理解が正しければ、
資格は、たぶん薬剤師さんで、
所属は病院の職員だったり、製薬会社から派遣されていたり?と、
病院内では、ちょっとファジーな存在でした。

コーディネーターさんに、治験の目的、治験参加者のやるべきこと、
治験期間のスケジュールなどを教えてもらい、
治験薬の払い出しや、消毒綿やデータ記載のノートなど、
治験実施に係わる物品の管理も、コーディネーターさんが担当でした。

そして治験開始前の各種検査なども、担当医と一緒に、
色々とコーディネートしてくれました。

私は興味津々で、いつもと同じ病院の、いつもとは違う手続きをこなしていきました。
特に治験薬は『ヒトインスリン粉末吸入剤』!
なんと注射薬ではなかったのです!

今でこそインフルエンザ吸入薬、リレンザ・イナビルの名前も一般的なものになりましたが、
当時、吸入薬はまだまだ物珍しく、
『喘息の薬みたい…』としげしげと見とれておりました。

また外食時に、注射の度に席を外す事が面倒だった私は、
『吸入薬、素晴らしい!』と治験に前向きな態度で臨みました。

確かに前向きな態度で臨んだのですが、実際の治験は、容易くなかったです。

開始するまでは、治験と言っても、毎日ちゃんと血糖値を計測する、
それだけの事で、通常の生活と特に変わりはない、と思っていたのです。

ところが、私にとって治験は、予想外に負担感のあるものでした。
それまでの自分の通常の生活が、通常の患者さんより、適当であったせいでしょうか。

負担① 治験期間中、血糖値を計測し、記録する。
⇒すぐ記録しないで、貯めてしまうんですよね。夏休みの宿題のように。
 毎回、通院日の前日にバタバタと書き写していました。

負担② 処方された治験薬をきちんと服薬し、残った治験薬のケースも返却する。
⇒無意識のうちに、薬の蓋など、ごみ箱に捨ててしまっていたりしました。

そして、12月の仕事復帰以降、何が何だか分からない、とっ散らかった毎日が始まりました。
子どもの健康、学校や保育園の行事や必要物品の準備、に押されて、
完全に治験の優先順位は、ダダ下がりでした。

そして多分、年明けてすぐに、
コーディネーターさんに、治験参加の辞退を申し出ました。

コーディネーターさん、『今までの手間と時間を何だと思ってる!?』と、
内心穏やかではなかったハズです。

しかし、そこはプロ、
『分かりました、大丈夫です。いままでご協力ありがとうございました。』
『でも、治験期間はあと3か月もありません。』
『もし、今まで頑張ってきてくださった事が、勿体ないと思われたら、
続けて頂ければありがたく思います。』
と、いつにもまして冷静、穏やかな調子で仰って下さいました。

その時私は、コーディネーターさんの話を聞きながら
『あぁ、あと3か月だったんだ…』と思っていました。
目の前の事の対応に追われて、
この先の予定も頭に入っていなかったのです。

『そ、それだったら、続けます。』
一転、継続を決め、3か月後。
治験期間の終了後、伝えられたのは
吸入型インスリンの、開発中止のお知らせでした。

色々、あるものです。
確かに、私などがうかがい知ることの無い、色々な理由で、
きっと開発は中止されたのだと思います。

でも、治験に参加して、医療現場の一過程を垣間見ることができて、
ホントに面白かったです。
算数の頃から苦手だった、まるっきりの文系人間が
医療従事者の世界の、息吹を感じる事ができた『治験』


ママにゃー、治験参加、おススメします!