05 糖尿病と摂食障害 ②
こんにちは、一型糖尿病の主婦、ママにゃーです。
糖尿病と摂食障害の②です。
摂食障害の治療のため、休職し、入院したお話の続きです。
前回写真にも載せた箱庭療法、面白いですよね。
箱庭療法、大きな平たい箱の中に砂が敷きつめられています。
砂を自由に動かして、山を作ったり,川を作ったり。
できた地形の上に、
箱庭療法の部屋にたくさん用意されてある木でも、
家でも人でも動物でも、おもちゃでも、
何でも良いから、好きに並べてみます。
これで良し!と、自分の気が済んだら
箱庭担当の先生に見てもらって、
『これはどこなの?』
『これは誰?』などの質問に答えます。
↑ 箱庭療法第9回『森の出口』
森から出る方法は、一つ(だけ)ではないかも、
みたいなことを言っていたようです。
今思えば、入院中の『心理療法』は
人間の(私の)一部育て直し、であったと思います。
気持ち的に弱い部分の補強、と言いますか。
私は、糖尿病発症と、就職と、初めての一人暮らしのせいで
摂食障害になった、と思っていました。
でもやはり、元々の性格にそうなりやすい傾向があったから…
なるわけですよね。
『真面目』
『0%か100%かで評価する』
『心、折れやすい』
『他人の評価が、自分の気持ちより大切』
などなど。
そんな自分の弱さ、傾向を理解して、
自分をモニターしながら対策を取り続ける、
しぶとく!
という事を、色々な伝え方で
先生たちは教えてくれました。
入院患者同士の交流も、お互いに
『他人のふり見て我がふりなおせ』
的な効果もあったと思います。
退院が決まって、家に帰る前、
最後のカウンセリングで、担当医のT先生は
『これで退院だけどね、あなたはもう一生過食はしない、
って事じゃないと思う。
きっとまたしちゃうこともあると思う。
でもそれですべてを投げ出すようなことはしないで、
また立て直して、しぶとく挑戦していってね。』
と、話してくれました。
担当医のT先生は、当時の私からしたら、年齢的にはおじさんで
一見自信のなさそうな、髪も薄めで眼鏡の、静かに話をする方、
に見えました。
それでも、話の矛盾点を指摘する時の鋭さ、
こちらが自分の問題点に気づくまで、決して自分からは言葉にしない我慢強さ、
全く他人の人生に、深く切り込む勇気と優しさ、
本当にすごかったな、凄い先生に診ていただいてたんだなって
今は思います。
そして、退院後一年して私は結婚し、
それからまた一年後に息子が生まれました。
その間、山あり谷あり谷ありで、しぶとく!
なんとか乗り越え続けていた訳です。
出産後すぐ私宛に、病院に大きな豪華な花束が届きました。
送り主は、T先生!
もう、病気になって、先生と出会えて、良かったな
病気になって得したなって、ホントに思えた瞬間でした。
良かったね、ママにゃー。
その後も色々あるけども!